東京国税局などの一斉調査で、僧侶派遣会社や葬儀会社約10社による計約5億円の所得隠しが指摘され、その中で「お布施」の知られざる実態が浮き彫りになりました。
僧侶派遣「5割ピンハネ」、宗派ごまかし法事も/読売オンライン

日本では、冠婚葬祭は神社仏閣という方が多いと思います。冠婚葬祭のうちお葬式は、神社が基本的に扱わないことから、仏式がほとんどを占めています。
お葬式には読経がつきものです。この頃は、お寺の檀家に入っていない方も増え、檀家に入っていてもお寺が遠すぎてご住職に来てもらえないこともあり、僧侶派遣会社や葬儀会社を通じた僧侶の派遣が大幅に増えているようです。

今回の報道によれば、僧侶派遣会社や葬儀会社を通じて派遣された僧侶から、「お布施の5割以上をピンハネされた」り、「他宗派の僧侶を装って法事をさせられた」などという、実態が明らかになりました。
この実態の裏には、お寺の収入だけでは生活ができないという僧侶の事情もありますが、僧侶派遣会社は葬儀会社にリベートを支払い、葬儀会社は病院関係者に接待を行う、というビジネス慣行が出来ていることも大きく影響していると思われます。
お布施の役割は、遺族はお金を喜捨することで身を清め、これを受けた僧侶が仏の教えを施すことにあります。あまりビジネスライクにならずに、心のこもった読経をお願いしたいところです。

ところで、お布施と相続税について触れておきます。
お布施は、葬式に必要な費用として、支払った金額は相続税から控除することができます。→葬式費用の控除
ただ報道のように、お布施が僧侶にほとんど残らず、大部分が紹介会社や紹介者へのリベートとして渡っているのであれば、「お布施を控除するには領収書が必要」という取り扱いに変わってしまうかもしれません。